6話目(播磨、天満、八雲) ( No.5 )
日時: 2005/12/01 22:53
名前: くらんきー

 好き   なんてフシギな言葉

 そう、好きな子のため・・・ その子のために 播磨は勉強に次ぐ勉強をし、進級テストに挑んだ。
 そして・・・彼の新たな人生が幕を開けた!

「よし!」

 最近勉強に必死だったため、天満としゃべる機会がサッパリなかった播磨。新学期開始の今日が勝負だと踏み、テンションはかなり高め。今の彼ならM6〜7クラスの地震が来ても 正拳突きを一つ地面に放てば止められるかもしれない・・・

「さー、今日から新学期だ!ガンバルゾーー!!」

 そう気合を入れ直してバイクに跨り、学校へ向かうのだった。


 ―――学校、校舎前―――



 ギラリ!



 学校の敷地内に入った瞬間、播磨アイ フル稼働で天満を見つける播磨。
 彼の目が真横にいる 八雲を捉えたかどうかは定かではない。



 塚本・・・天満ちゃん―――!!



 一緒のクラスになりてえ!!



 心の底から強くそう願う播磨。彼はまず天満がどのクラスかを確かめることにした。


 天満ちゃんは――

 3−Cか!!


 (・・・・・・念だ!!10秒間念をこめる・・)



 俺も3−Cになれと!!



 10    9    8    7    6    5


「ブツブツ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ」


 4・・・3・・・2・・・


「ブツブツ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ 3−Cになれ」


 ・・・・・・1!!


「あ、ケンヂさん チィース!!見ましたよ3−Dっスねケンヂさん!!」

 突如現れた吉田山にそう告げられ、完全に時間が止まる播磨。

 彼は時間が動き出した瞬間に吉田山をボコボコにした。

「な・・・何スか?ケンヂさん・・・」
「スゲェ気合だろ?行き場を失った俺の念だ」


 (ち!3−D!?この播磨 拳児が!?)

 3−Dのクラス分け名簿をにらむ播磨。そこで彼が見たものは・・・





 ハリーマッケンジー





「別人だ! 一年前と同じネタをつかうな!」


 ゴッ


 何とか起き上がった吉田山に播拳殴(ハリケーンパンチ)をお見舞いする播磨。

「返せよ  俺の念」
「スミマセン!!早トチリで・・・」

「ったく・・・  アタマ悪いヤローだな俺を見習え!!」

 ザッ・・・

 そう言い、再びクラス分け名簿に向き直り、一歩を踏み出す。

 (フン  3−Cか・・・  一発で見つけ出すぜ 俺の名を!)



 ・・・・・・あれ?



「フ〜〜・・・」

 ゴシゴシと目を擦って何度も見直すが 3−Cに『播磨 拳児』という名前は無い。


 ガーーーン


 (バカな・・・俺の名がねえ!!)


「クソが!!俺は一体何組だってんだ!?」

 苛立ちを隠せない播磨。A組からF組まで それはもう隅々まで確認するが『播磨 拳児』という名は無い。


 あれ・・・・・・・・・ないよ?俺の名前・・・


「播磨!」

 誰かに呼ばれ振り向く播磨。するとそこには・・・

「何しとるこんな所で、お前留年だろうが」

 留年先生がいましたとさ・・・

「な、なにーーーーー!!!」


 ―――少し離れた場所―――


 播磨のあまりの声の大きさに大勢の人間が注目していた。
 それはこの塚本姉妹も例外ではなかった。

「姉さん・・・あれ、播磨さんじゃない?」
「ん?どれ?  ・・・ホントだ!」

「おお〜〜い、播磨くーん!」

 そう言いながら天満が播磨のところまで駆け寄ってきた。それに続き八雲も「もう、姉さんったら・・・」と言うと、小走りで播磨と天満のところまでやって来る。

「おっはよ!播磨君、何組だった?」
「おはようございます・・・播磨さん」

「あ、ああ・・・おはよう・・・・・・妹さんと・・・」



「・・・塚本先輩・・・」



続く・・・

 〜おまけ〜

(拳児君が留年だと!?一体どの教科だと言うんだ!?)





 ・・・・・・英語・・・・・・





「ふ、ふふふ・・・・・・」


 ギラッ


「あのメガネ!!絶対にゆるさん!!」



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