5話目(播磨、絃子、葉子、愛理、晶) ( No.4 )
日時: 2005/09/29 22:43
名前: くらんきー

 200X年、播磨は赤点の炎に包まれた!
 だが、播磨は絶望してはいなかった!

 (赤点科目の数は5教科か・・・6教科だと思ってたから、1教科助かってる訳だ!・・・何か『龍』が2つほどあるが・・・まあ、これは置いといて・・・)

 (いける!いけるぞ、俺!!)

 ・・・と言うかむしろ喜んでいた!


 ―――茶道部、部室―――

 今日この場には、播磨の他に4人の女性が集まっていた。
 その人物とは・・・

 茶道部の顧問でもあり支配者。現在 播磨が自分のために勉強を頑張ってると信じて疑わない 刑部 絃子。
 同じく、播磨は「自分を尊敬して美術の道を目指し始めた!」と勘違い中の 矢神高校美術教師にして絃子の親友。 笹倉 葉子。
 密かに播磨に想いを寄せる、金髪ツインテールのツンデレお嬢。 沢近 愛理。
 愛理の付き添いと「面白そうだから」という理由で、ビデオ撮影までしてヤル気満々の茶道部部長。 高野 晶。

 である。

 ちなみに彼女らは播磨の勉強および、生活も支えてきた。よって、播磨が期末テストでどんな点数を取ったか、成績がどうだったか位は聞く権利がある。
 という事で皆 茶道部に集まったのだ。

「・・・で、どうだったんだ?」

 真剣な面持ちで絃子が尋ねる。その瞬間、部室内に緊張が走った。

 ゴクッ

「ああ、赤点が5教科だ。それと『龍』が2つほどあったな・・・」

 ちなみに『龍』というのはテストの点数は勿論、授業態度なども限りなく満点に近くなければつかないという 通知表の最高評価である。伊達に『えくせれんと』と書かれていない。 ・・・つまり播磨などには縁のない評価のはずなのだ。何故それがついているのか?

「すごいじゃない、拳児君!」  ←(ヲイヲイ、龍をつけた人間)



 ―――刑部 絃子、笹倉 葉子、『龍』をつける。



「どうしてあれだけ勉強して5つも赤点取るのよ!?」
「まあまあ 愛理・・・ それより、赤点って事は進級テストに合格すればいいのよね?」

 自分も播磨に英語や数学などを教えていたので、播磨がどれだけ勉強していたか知っていた。それほど勉強しても赤点を5つも取る 播磨の頭脳が信じられない愛理。
 そこで晶が 愛理への説明も含め、播磨に問う。

 コクリと真剣に頷く播磨。


「大丈夫だ!『私の』拳児君は必ず受かる!」
「そうですね!なんたって『私の』拳児君ですからね!」
「数学が赤点じゃなかったのは『私が』教えたからね」  ←言ってみたかっただけ。
「私・・・前からヒゲの事が・・・」  ←超ドサクサ。


「当たり前だぜ! 俺は必ず受かる・・・この時のために勉強してきたんだからな!! 俺に・・・任せとけ!!」


 ドッキャーン!


 (((カ、カッコイイ・・・)))  ×3
 (面白い・・・)



 ―――想いはそれぞれ、3人と1人。



「拳児君・・・あなたは今までやろうとしなかっただけなのよ?」  ←葉子

「え・・・?」  ←播磨

「自分で『出来ない』って思い込んでただけじゃない!」  ←愛理

「そうなのか?」  ←播磨

「あなたはやれば出来るのよ (・・・面白い)」  ←晶

「俺は・・・やれば出来るのか?」  ←播磨

「頑張れば、出来たじゃないか・・・」  ←絃子

「俺はやれば出来るのかも知れない・・・」  ←播磨



「俺はやれば出来るんだ!!」  ←播磨



 ああ、茶道部の部室なのに世界の中心のような風景になっちまった・・・

「「「「おめでとう」」」」  ×4

「・・・ありがとう・・・」  ←播磨

 ―――完。















 って、そんな終わり方が許されると思ってんのかーーー!!















 思ってません。  ←作者

続く・・・



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