小ねた おぶ つんでれら………(旧S3掲載作品
日時: 2007/07/21 00:45
名前: 一日一膳

この作品は「ツンデレラ−本章−」の小ネタ集です。
本章と同じく、保管のために掲載させていただきました。

 

  あかいもの ( No.1 )
日時: 2007/07/21 00:48
名前: 一日一膳






 赤いもの

















 りんご






 トマト












 赤い鳥



 赤いドレス

















 私の瞳




















 あの人を前にした時の  私の頬













  小石 ( No.2 )
日時: 2007/07/21 00:51
名前: 一日一膳





――ぽちゃん



 石を投げ込む。






 静まり返っていた湖面が波打ち立つ。
 日の光を乱射しながら波紋を広げ、周囲にきらめきをもたらした。


 止まった世界が動きだす。

















――ぽちゃん



 つい最近、私の世界に石が投げ込まれた。









   ガラスの靴という石が。









  大岩 ( No.3 )
日時: 2007/07/21 00:52
名前: 一日一膳



 ちなみに八年前に投げ込まれたのは岩だった。



 そう 


  大きな  大きなね
  こだわり ( No.4 )
日時: 2007/07/21 00:54
名前: 一日一膳





 最近、絃子は「さん」づけを強制しなくなった。











「ねぇねぇ、ケンジお兄ちゃん」


「ん? どーした?」




「お兄ちゃんはイトコお姉ちゃんと結婚するの?」


「ぶっ!? な、なんでだよ!」




「だってこの前お姉ちゃんが、

『私は伴侶となる男以外に、名前を呼び捨てにさせるつもりはない』

 って言ってたよ?」














 ……未だに絃子は「さん」づけを強制しない。











  それから ( No.5 )
日時: 2007/07/21 00:55
名前: 一日一膳





「なぁ、ケンジ君」


「な、なんでしょうかイトコさん」





「……どうしたんだい? 急に改まった言い方などして」


「い、いや、だって目上の人にはやっぱ敬意を払わなくちゃいけないと
思ってさ」




「ふっ、なにを今更……。遠慮することはない。君と私の仲じゃないか」


「で、でもほら、親しき仲にも礼儀有りって言うだろ?」




「……そうかい?」


「あ、ああ……」







「…………」


「…………」













「……なぁ、ケンジ君」


「な、なんでしょうイトコさん」







  放課後 ( No.6 )
日時: 2007/07/21 00:55
名前: 一日一膳



 矢神高校のとある放課後のこと

 2−Cの教室にて


 赤い夕日の差し込む教室で、机に座り本を読む少女が一人。(ちなみに
本は○竜伝)

 高野晶17歳。(恐らく)


 ガチャ

 突然、後ろの掃除用ロッカーが開かれた。


「こんにちは。こちらの世界の私」
「いらっしゃい。あちらの世界の私」

 読んでいた本から視線を外し、紺のローブの様な服を着た少女に挨拶を
送る女子高生。

「どうしたの?今日は」
「交代する日」
「あれ?……今日だっけ?」
「うん」
「……ごめんなさい、うっかりしてたわ」
「問題無いわ」


 ガラリ

 開かれる扉。そこに見えるは忘れ物を取りに戻ったお嬢様。

「なっ!?あ、晶がふた……」

 ゴン

 辺りに響く、鈍い音。

「峰打ちよ」
「そう。……じゃあ大丈夫ね」

「早く着替えましょ」
「そうね」

 がさごそ がさごそ



「…それじゃ向こうの皆によろしくね」
「わかったわ。こっちの皆にもよろしくね」
「了解したわ」

「それじゃ」
「それじゃ」

 ガチャリ

 閉じられるロッカー。

 もとの静けさを取り戻す教室。




「う、うーん」
「おはよう愛理。そんなところで寝ると風邪ひくよ」
「え……あ、あれ?……確か晶が二人……」
「夢よ」
「夢……。そ、そっか夢よね。あは、あはははは」
 
 罰が悪そうに笑うお嬢様。
 読んでいた本をパタリと閉じると晶は立ち上がった。

「さ、帰りましょ」
「え……あ、うん」


 仲良く家路につく二人。なんの変哲もない、いつもの放課後。







 注意
  この物語はフィクションかもしれないので、登場する人物名等は実在
のものと、そして事実とは一切関係無いかもしれません。




  間違えた ( No.7 )
日時: 2007/07/21 00:55
名前: 一日一膳



 ……私はかつて不思議な体験をしたことがある。

 そう、それはちょうど……


 この作品を書いている時の……ことだった。



 ガチャ

「あれ?」


 突然、私の座っていた机の引き出しが開いたかと思うと、ショートカッ
トの少女がひょっこり顔を出した。


「間違えた。間違えた」


 少女は二、三度辺りを見回すと、現れた時と同じようにひょこっと頭を
引っ込めた。パタリと口を閉じる机の引き出し。



 呆然としていた私は我に返ると、おそるおそる先ほどの引き出しを開い
てみたのだが……そこには私が没にした原稿が束になっているだけだった。



 とある夜の、不思議な出来事。






 注意
  この物語はフィ…(略



 



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